長野赤十字病院
由井 寿典(ゆい ひさのり)
私は2022年4月から2025年3月までの3年間、SCVCでPCIを学ぶために国内留学をさせていただきました。
臨床面では、まず2nd operatorから始まり、次第にCAGやPCIを任せていただけるようになりました。トップレベルの先生方から直接指導していただき、治療前後に議論を重ねることで、技術だけでなく、ストラテジー構築の思考力を鍛える事ができました。約700例のPCIを1st operatorとして経験し、CTOを含む複雑病変も多く経験させていただきました。特にROTAは模型でのトレーニングから始まり、最終的には150例ほど担当させていただきました。
外来・病棟業務・外勤・当直などがあるので、実際にカテーテル検査・治療に携われるのは週(月〜土曜)に2-3日ほどですが、集中的に PCIの経験を重ねる事ができました。また、定期的に国内外にライブ配信を行っており、助手や裏方などの業務に関わる事で、カテーテルライブの全体像を学べました。
研究についても自由度が高く、業務後に症例検討・解析・演題準備を進め、国内学会では日循・CVIT・CCTなど、国際学会ではAHA、TCT、EURO PCRなどで発表させていただく機会をいただきました。毎週の抄読会では最新の知識を吸収し、臨床にすぐに活かせる学びを得られました。さらに、海外からの留学生と日常的に交流することで、英語でのコミュニケーションにも自然と慣れることができました。
SCVCには情熱あふれる先生方がそろっており、治療中は厳しくも真剣に指導してくださり、終われば和やかに接していただけます。WebやSNSだけでは得る事が難しい経験や、人との繋がりを得ることができました。専門分野を集中して学ぶことができる環境が整っていますので、国内留学先を探している先生は是非とも一度見学をお勧めします。

